総合スーパー「イトーヨーカドー」を運営する小売大手。1920年に東京・浅草の洋品店として創業し、食品を中心に衣料・住居関連まで扱う大型店舗を全国196店舗展開する。近年は店舗数の絞り込みと食品強化・首都圏集中を軸にした構造改革を進めている。
総合スーパー「イトーヨーカドー」の運営が事業の中心で、食品・衣料・住居関連を1店舗で揃えるGMS業態を全国196店舗で展開している。近年は収益性の高い食品売場に経営資源を集中させ、生鮮・惣菜の内製化やプライベートブランドの拡充を進める一方、衣料事業からの撤退や不採算店舗の閉鎖を進めてきた。ネットスーパーやネット通販も運営し、店舗を配送拠点として活用する形での宅配需要にも対応している。
顧客は店舗商圏に暮らす一般消費者で、日常の食品購買を軸に来店頻度を高め、衣料・住居関連や専門テナントの売上につなげる大型店モデルを取る。売場は直営に加えてテナント誘致を組み合わせ、賃料収入も収益源となる。バイヤーが商品を集中調達し、店舗の売場担当者が発注・売価・陳列を管理する構造で、店舗運営と商品部(バイヤー)の間を行き来しながらキャリアを積むのが基本形になる。
イオンリテールと並ぶ日本の総合スーパーの代表格で、首都圏を中心とする店舗網に強みを持つ。ただしGMS業態自体が専門店・ドラッグストア・ネット通販との競合で構造的な苦戦を強いられており、同社も店舗閉鎖と早期退職募集を伴う構造改革の途上にある。2025年9月にセブン&アイ・ホールディングスから切り離され、ベインキャピタルが主要株主となるヨーク・ホールディングスの傘下で再成長を図る局面にある。
食品を軸とした店舗への転換、首都圏への店舗集中、生鮮・惣菜の製造機能強化、ネットスーパーの拡充が公表されている改革の柱であり、店舗運営・商品部・EC・店舗開発などが配属先として想定される。本社機能は大森の新本社へ移し、店舗に近い場所で意思決定する体制へ改めている。資本構成が変わった直後であり、中期的な事業方針は今後の開示を確認する必要がある。
「信頼と誠実」を基盤に、お客様の“くらし”を楽しく、豊かに、便利にすることを目指すと公式サイトに掲げている。社是として、お客様・お取引先・株主・地域社会そして社員から信頼される誠実な企業であることを示している。両立支援では「プラチナくるみんプラス」認定(2023年8月)、女性活躍では「えるぼし」認定を受けている。
新卒採用は総合職と薬剤師(OTC販売)の2区分で、いずれも全国転勤のある「ナショナル社員」と、通勤圏内で働く「エリア社員」を選べる社員群制度を敷いている。採用サイトではOJTを教育の基本に据え、社員と上長が相互に評価するセルフチェック制度で納得感のある評価を行うとしており、現場での実践を通じて成長し、売場と数字に責任を持って向き合える人材が想定されていると読み取れる。求める人物像そのものの明文化された記載は公開情報では確認できなかった。